- 白坂 広子
EAPの重要性
EAPとは Emergency Action Plan の略で、日本語では「緊急時対応計画」といいます。
これは施設で事故や怪我が起こったときに周囲にいる人達がどのように動いて傷病者の命を守っていくのかをマニュアル化したものです。
スポーツや運動が行われる施設では必ずなくてはならないものです。
誰かが施設内で倒れたとき、第一発見者は何をするのか、周囲の人達は何をするのか、施設内へ救急車の誘導の仕方など、とても重要な内容が書かれていて、施設で働く人達がみんな熟読し共通理解を持っていなければいけません。
私達は先日、EAPの重要性を改めて考える機会がありました。
助けを呼ぶ人、リードをとる救助者、その他の救助者が協力し合って傷病者を守り、救急隊員へ引き継ぐ、この連携プレーを今一度施設に関わる全員が確認することが大切だと思いました。
EAPの基本となっているのは、EAPを実施する人達が CPR(心肺蘇生法)の訓練を受けていることとAED(自動体外式除細動器)の使用方法を知っていることです。救急車が要請されて救助現場に到着するまでの全国の平均時間は約8分と言われています。もし傷病者が心肺停止や呼吸停止といった状況になったとき、5分以内に救命処置を行わなければ蘇生率は非常に低くなりますので、この3分の誤差を現場に居合わせた人達が埋め、命を繋げなければいけません。現場にいる人が救命処置を行えば命が救われる可能性は35~50%、行わなければ15~25%となり、現場に居合わせた人が取る行動によって命が左右されてしまう
緊急事態はいつどこで起こるかわかりません。
まずは生徒の健康状態の確認。
そして緊急事態が発生しうるスポーツ現場で働く人間としてCPR/AEDの訓練を受ける。
緊急事態が発生したら冷静に、迅速に対応する心の準備をしておく。
これら重要なことを改めて確認する機会となりました。
明成高校ではスポーツに関わる教職員全員が生徒の命を預かる覚悟で仕事をしています。
これからも気を引き締めて、生徒のためにより安全な環境をつくっていきます。