熱中症を正しく予防しよう!

June 26, 2018

今年は、6月中は梅雨らしい時期があまり感じるまもなく暑い日が続いている明仙フィールド。

もちろん、川平ATR内も同様に暑熱環境化しており、日々暑さと奮闘中です。

 

最近では、「熱中症」というワードをテレビ、ニュース、新聞、通販、コンビニやスーパーの飲料コーナーなど、至るところで熱中症に関する話題や注意喚起が普及してきているように思います。

なかでも、「水分補給をしっかり取ろう」という意識が年々高まっているようにも感じます。

水分補給の観点が世間に浸透しているのは良い事です。

学校部活動現場では、一昔前まで、「水は飲むな」という現代とは真逆な常識がありました。

それが、指導者が率先して「水を飲みなさい」と指示が変わったことは非常に大きな変化だと思います。

 

ですが、アスレティックトレーナー(AT)として、注意喚起しなければならないことがあります。

ここで話を進めていくのは、我々が対象とする学校スポーツ現場に関係する指導者、選手、保護者の方々に特にご理解頂きたい内容です。

 

水分補給の重要性は十分広まってきていると思うのですが、「塩分」の重要性についてまだまだ普及しきれていない現場が多々あります。

塩分(ナトリウム)はヒトの体には非常に重要な成分で、この濃度調節によって、筋肉や臓器の正常な活動をコントロールしています。スポーツ活動中は、体温が上昇し、汗の量が増大(個人差がある)しています。特に、暑熱環境化では、更に汗の量が増大傾向となります。その汗の成分は、水だけではなく、体に必要な塩分も同時に汗として体外に排出されてしまいます。

 

塩分が体液から喪失されていくと、例え水分量が十分であっても「低ナトリウム血症」という状態になる恐れがあります。これは、単に塩分不足ということだけでなく、時には生命に関わる状態にもなりえます。非常に怖い状況と言えます。

当然、このようなことを「予防」することがとても重要です。

 

熱中症予防のための水分補給として、水分と同時に「塩分」を含んだ飲料、またはタブレット(コンビニやスーパーで市販されています)でも構いませんので、どちらも摂取するようにして欲しいです。スポーツ飲料には基本的に、塩分が含まれているのでお好みでどれでも良いと思います。

 

更にここで特にお伝えしたいことは「運動前」の水分と塩分補給についてです。個人的には、こっちが特に重要と思っています。

 

これまで多数の熱中症が疑われるスポーツ選手(学生)を見てきましたが、私の場合だけかもしれませんが、大多数に共通していることが「朝食を取らずに運動に参加している」ことでした。

理由を聞くと、「朝食を取ると気持ち悪くなる、食欲がない、食べると運動中に胃がムカムカする、食べる時間がない、親も朝は食べないから自分も食べない」などがありました。

 

朝食を取ることで、食事に含まれている水分と塩分、さらにはエネルギーとなる糖分を事前に補給しておくことができます。

運動開始時に、十分な水分・塩分・糖分がある選手と、そうでない選手が同じ運動をしたら、どちらが先にバテるのか、または具合悪くなるか、容易に想像できます。

 

確かに、普段から朝食を取らない人や、寝起きすぐには食欲もなく、かえって消化不良を起こすことも考えられるのですが、だからといって食事せずに運動参加して良い理由とは言えません。

色々と家庭の事情もあるのかもしれませんが、熱中症が発生しやすいこの時期に、朝食を取らせないことは可能な限り避けて欲しいと思います。

 

ここでいう食事とは、何か栄養分を含むものを体内に取り込むことです。

ですので、肉や魚、ご飯やパンがどうしても朝食に合わないならば、自分に合った方法で構わないのです。牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品、うどんやそば等のどごしの良い麺類、温かくても冷たくても食べやすい方で良いと思います。また、ゼリー状の栄養補給系食品、トレーニング後に飲むプロテインを朝食に当ててもいいかもしれません。

自分に合った方法で、できれば消化の良いものを、良く噛んで(消化をよくするために)、きちんと補給することを、心がけたいところです。

普段食事を取っている選手であっても、熱中症が危険な時期だから、朝食の味噌汁やスープ(塩分含んでる)はしっかりと飲み干そうとか、漬物(塩分含んでる)を食べて塩分補給しようとか、いつもは白米で食べるところふりかけをかけて塩分補給しようとか、ちょっとした工夫でいいと思うので、朝食の意識を高めて頂ければと思います。

 

このようなことを選手に提案すると、案外すぐに納得してくれて、色々なアイデアが選手側から出てくることもあります。そうすると、個人個人の食に関する違いがあることに気づきます。そのため、一概にこれがいい食品とか食べ方ということではなく、その子に合った食事法を探すように気をつけています。

 

熱中症は、軽度のものから重度のものまで症状は様々ですが、特に生命に関わる熱中症だけは絶対に防がなければならい熱中症です。

その予防のためには、ATだけでなく、指導者、選手本人、保護者など学校スポーツに関わる人々の総合的な予防(意識含め)活動が、選手一人の生命を守ることに繋がると思います。

 

当たり前ですが、川平ATR活動内において、熱中症で最悪な結末を迎えた選手は発生していません。

今後も引き続き、「高校スポーツを守る」を念頭に、熱中症予防を正しく普及していきたいと思います。

 

熱中症予防に関して日本スポーツ協会(旧日本体育協会)では「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」を出しており、協会のHPでも閲覧可能です。

http://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.html)

この機会に、是非こちらもご確認頂き、ブログを読まれている方々の周りにも熱中症に伴う事故が発生しないことを願います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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