運動不足に伴うチェック!第2弾!!【筋の硬さ②】
皆さんこんにちは!
さて、前回に引き続き
「運動不足に伴う硬さチェック②」スタート~♫
今回は、太ももの前面の筋である大腿四頭筋の柔軟性チェックについて紹介していきます。
上記の写真のように、うつ伏せ(仰臥位)になってもらい、チェックする側の膝を曲げていきます。
そうして、踵と臀部(おしり)との距離をみる評価法を、踵臀部間距離(Heel Buttock Distance : HBD )と言います。本来これは、評価者が他動で膝を曲げて、踵と臀部との距離を計測するチェック方ですが、今回の紹介するものは、セルフチェックとしての方法、つまりセルフHBDとして紹介させて頂きます。
自力(自動運動)で膝を曲げていこうとすると、それ以上曲がらなくなるポイントがあるかと思いますが、評価している側の手で足部、または足首をつかみ、そのまま踵が臀部に届くかチェックしてみて下さい!
ここで、大腿四頭筋が硬い人の場合は、そもそも足部や足首をつかむことさえできないかもしれません。その場合、大腿四頭筋が硬いという評価となります!つかむことはできたけれど、踵と臀部との距離があいてしまっている、または大腿部前面に強い張りを感じるという場合も同様です!
どれでもなかった方、踵と臀部がついたからといって、安心はできませんよ!
下の写真の右を見てみて下さい。
踵と臀部はついていても、①腰が反ってしまっている、②おしりが浮いて、床と下腹部部に隙間ができているような方は、セルフHBDチェックでは、大腿四頭筋が硬いという評価になります。
AT豆知識です♪♪
②のように、膝を曲げていく際に、おしりが浮いてきてしまう現象のことを、「尻上がり現象」と言います。大腿四頭筋のうち、「大腿直筋」という筋肉の柔軟性不足を疑います。ですので、尻上がり現象が見られたら大腿直筋の硬さありなので、一般的な大腿四頭筋のストレッチである、片方の膝を曲げて、ゆっくりと上体を後ろへ倒していくストレッチは、腰を痛める可能性があるのでオススメできません。
身体が柔らかく、同様のストレッチをしていても、特に問題ない方もいますが、硬い方(大腿直筋が硬い方)が同じような姿勢をつくろうとしてしまうと、上の写真のように腰を反らせてしまうことに繋がり、腰痛の一つの要因となることもあります。ストレッチが原因で腰痛になるなんて、できれば避けたいですよね!
では、どうしたらよいのか?
次のような方法でストレッチしてみて下さい!これは、硬い方に限らず、大体の方に適応するストレッチとなっています!
続いて、
写真のように、皆さんも是非試してみてください!
きっと、いつもよりも大腿部前面、または股関節から大腿部中間にかけて伸張感が強く感じられるのではないでしょうか!
前回の投稿でもお伝えしていましたが、
大事なことなので同じことをもう一度説明しますね!
ストレッチを実施する際は「痛みは厳禁」です!!
決して痛みを我慢して無理に伸張させようとしないでくださいね。痛みや伸張感には、個人差がありますので、あくまで自分の感覚で「心地よい」程度まで筋を伸張していき、呼吸は「深呼吸」でお願いします!
吸気では、無理に伸張させようとせずに、一端うしろに引く力を弱めていただいて構いません。それから、呼気の際に、息を吐きながらゆったり、じわぁ~っと筋の伸張感を強めていくようにストレッチしていきます。この深呼吸を5~6回(約20~30秒程度)行って頂ければ十分かと思います!
このストレッチングは「スタティックストレッチ(静的ストレッチ)」になります!
前回のハムストリングスに比べて、大腿四頭筋は運動不足が原因で硬くなりやすいわけではないですが、簡単なチェックと、ストレッチ(スタティック)を紹介させていただきましたので、是非皆さん試してみてください!ランニングやジャンプ、ストップ、切り返し動作などの多いスポーツ活動後には大腿四頭筋が硬くなることが往々にして生じますので、今のうちに筋肉について理解を深めておくことは良いと思います!!
先に伝え忘れていましたが、ストレッチを行う前には、軽度な運動にて軽く汗ばむ程度に身体を温めてから行うことをオススメします!入浴(シャワーのみはNG)後のストレッチもオススメです!
まだまだ冷えが続く今の季節、寒さは毛細血管が収縮してしまい、血液循環は全身に十分にいきわたっているとは言えません。そんな中、筋肉の伸張運動を行ってしまうと、不要な痛みを生じてしまい、「ストレッチをしているのに全然柔らかくならない!」っということに繋がりかねません。
場合によっては、筋肉の微細な損傷をきたし、翌日・翌々日に筋痛を伴うこともありますので、ストレッチという、比較的軽微な運動を行うにせよ、ストレッチのためのウォーミングアップが重要となるわけです!
筋トレ、ストレッチ(柔軟体操)、スポーツ、どれも適切な準備と、適切なタイミング、適切な強度と量で、適切な後処理(整理運動やクーリングダウン)によって、健康的に身体能力改善が見込めます!
ただし、それらをただやればいいというわけではなく、一人一人の体力や状態に合わせて、適切な運動を選択していかないと、「運動」がかえって不健康(ケガやコンディショニング不良)に繋がるという、「諸刃の剣」であることも忘れてはいけないのです!
私のブログでの情報発信を始め、動画投稿サイト等から、様々な運動に関する情報発信が行われておりますが、「万人に通用する方法は存在しません」ので最低限、運動実施の際は『痛みなく』という前提を忘れずに、活動へ取り組んでいただければと思います!
情報過多の現代において、我々専門家としての価値は、一人一人にしっかりとオーダーメイド指導できる専門家がこれから必要だろうなぁと思います。
では皆さん、無理なく、適度な運動を継続し、ひとりひとりが健康な身体を維持していきましょうね!
次回は、「ふくらはぎ(下腿三頭筋)」についてです!
お楽しみに!!