【中学生・高校生アスリート必見その4】パフォーマンス向上においてトレーニングや食事と同じくらい大切なこと
トレーニングや食事と同じくらい大切なことって言ったら、大体の方は睡眠だろ!と気づくかもしれません。
はい、まさに睡眠です!
今回は睡眠がもたらす効果について簡単に書いていきます。
【怪我の減少が期待できる】
思春期のアスリートの睡眠時間と傷害傾向を調査した報告では、8時間未満の睡眠の人の怪我のリスクは、8時間以上の睡眠を取っている人の約1.7倍になるそうです。
1.7倍と聞くと大した数字じゃないかもしれませんが、怪我のリスクが上がることに変わりはありませんよね。しっかり寝ましょう。
【スプリント速度、反応速度、シュート成功率が上がる】
バスケット界では有名な研究かもしれません。
同じ対象者に最初の3週間は約6-9時間、その次の3週間は最低10時間の睡眠を取らせた上で以下の3つを測定しました:
①スプリント速度(約84m=エンドラインからハーフラインの1往復からのエンドからエンドの1往復)
②反応速度
③フリースローの正確性(10試投)
④スリーポイントの正確性(15試投)
結果としては:
①スプリント速度は、10時間睡眠の方で、タイムが約1秒弱縮まった。
②反応速度は、10時間睡眠の方が速かった。
③フリースローの正確性は、10時間睡眠の方が高い(7.9±0.99本 vs 8.8±0.97本)
④スリーポイントの正確性は、10時間睡眠の方が高い(10.2±2.14本 vs 11.6±1.50本)
※値は平均値±標準偏差
シュートをバンバン決めたいなら、しっかり睡眠時間を確保しましょう。
【睡眠時間を削って良い事は何もない】
どれだけ練習やトレーニングをハードにこなしたとしても、厳重に食事管理をしたとしても、睡眠が確保できてなければ効果は出ません。
まずはしっかり睡眠を取りましょう。
一方で、授業中などに寝て良い訳ではありませんからね!
就寝前にスマホをいじって気づいたら1~2時間過ぎてるっていう方、とっとと寝ましょう。そのスマホをいじってる時間に反比例して競技パフォーマンスが下がりますよ。
あと、中高生にありがちな「夜更かししてる俺かっこいい~」など、無駄に夜更かし活動しちゃう方、とっても無駄な時間です。寝ましょう。
夜中に観たいテレビがあるんですっていう方、録画しておけば良いだけです。早く寝ましょう。
【参考文献】
1. Milewski, MD., Skaggs, DL., Bishop, GA. et al. Chronic lack of sleep is associated with increased sports injuries in adolescent athletes. J Pediatr Orthop. 2014.34(2):129-33
2. Mah, CD., Mah, KE., Kezirian, EJ., Dement, WC. The effects of sleep extension on the athletic performance of collegiate basketball players. Sleep. 2011.34(7):943-50.